紅茶でインフルエンザ予防A
紅茶でインフルエンザ予防
コロナに関連して、トシじぃがこちらのインフルエンザ予防の情報を配信してくれたので、本日はインフルエンザ予防の情報です。
実は、紅茶によるインフルエンザの予防効果についてはこれまでにも様々な研究結果が報告されています。今回、さらに口腔ケアの観点から紅茶を飲むことがインフルエンザ対策に!?という耳よりな情報です。
日本大学歯学部・落合邦康教授らの研究によると、歯周病原菌の一種が分泌するタンパク質分解酵素が、インフルエンザの感染を促進させる可能性がある、とされています。逆に言うと、歯周病原菌への対策がインフルエンザ対策に繋がる可能性があるのです。
一方、「紅茶と暮らし研究所」が北海道医療大学の鎌口有秀先生と共同で行った実験では、以下のことが判明しております。
- 紅茶ポリフェノールが、歯周病原菌に対して生育を抑制する効果がある。
- 歯周病の原因となる酵素(インフルエンザの感染にも関与)に対しては、飲用濃度の紅茶の約1/100 の濃度でも阻害作用がある。
口腔ケアとインフルエンザの関係について
落合先生は、入院や入所されている高齢者の方は、一般的に免疫力が著しく低下していることが多く、インフルエンザの発症は命取りになりかねません。歯周病原菌P. gingivalisがインフルエンザ感染に関与するという知見から、口腔ケアがインフルエンザの予防に貢献し、高齢者の健康維持や医療費削減につながるものと期待して研究を進めています。
歯周病原菌P. gingivalisとは
P. gingivalisという菌は、歯肉炎や歯周病の原因となる代表的な菌です。この菌が分泌するタンパク質分解酵素(Rgp)は、歯肉や歯根膜を分解して歯肉炎や歯周病を悪化させることがこれまで知られていました。なお、分解して生じたタンパクは、口内の細菌群によって分解・代謝され、口臭となります。
これまでの口腔ケアでは、P. gingivalisをコントロールすることによって、歯肉炎や歯周病の予防および口臭を予防することを目的としていました。歯周病原菌はインフルエンザウイルスの感染力を高めるインフルエンザウイルスの表面にあるタンパク質がタンパク質分解酵素の作用で変化すると、インフルエンザウイルスの感染力が高まります。
インフルエンザウイルス表面のタンパク質のこの変化は、通常のどや鼻などの呼吸器官の細胞が持つタンパク質分解酵素の作用で起こりますが、その代わりをP. gingivalisの産生する酵素が果たす可能性があるということが分かってきました。つまり、歯周病原菌P. gingivalisがインフルエンザウイルスの感染を促進することがわかったのです。